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【必読】外国人留学生の採用に伴う在留資格変更手続き完全ガイド

【必読】外国人留学生の採用に伴う在留資格変更手続き完全ガイド

外国人留学生の採用における在留資格変更の重要性

外国人留学生が日本で働くためには、在留資格の変更が必要です。多くの留学生は「留学」の在留資格(留学ビザ)を持っており、これを就労ビザに変更しなければなりません。

在留資格の変更手続きを適切に進めないと、採用した留学生が合法的に働けなくなるリスクがあります。また、申請が不許可となると、内定取り消しや再申請の手間が発生するため、企業側も慎重に対応する必要があります。

本記事では、在留資格変更の流れや必要書類、注意点について詳しく解説し、スムーズな手続きをサポートします。

※ 在留資格の最新の情報は出入国在留管理庁公式サイトをご確認ください。

在留資格変更の基本的な流れ

在留資格変更にはいくつかのステップがあります。以下に、留学生の採用活動からの主な流れと、それぞれの段階での注意点を記載します。

①就職活動と採用活動の開始

外国人留学生は、卒業前に就職活動を行います。多くの企業は、日本人学生と同じスケジュールで採用活動を進めています。

就職活動の主なスケジュール

  • 就職活動の開始時期:大学3年生の夏頃(企業説明会やインターンシップ)
  • 内定時期:大学4年生の春から夏にかけて
  • 卒業予定時期:翌年3月(大学の場合)

採用活動を行う企業は、留学生の在留資格変更の可能性を考慮し、スケジュールに余裕を持たせることが重要です。

②内定のタイミングと在留資格変更申請の順序

内定が決まったら、在留資格変更の準備を始めます。具体的な手順は以下の通りです。

  1. 内定通知の発行
  2. 必要書類の準備
  3. 出入国在留管理庁への申請
  4. 審査・許可の取得
  5. 新しい在留カードの発行

この流れをスムーズに進めるためには、内定後すぐに手続きを開始することが推奨されます。

注意点:在留資格変更申請審査にかかる期間
申請は卒業の約3ヶ月前から可能です。ただし、審査には1〜3ヶ月かかるため、余裕を持って手続きを進める必要があります。

  • 申請開始目安:卒業の3ヶ月前(1月〜2月頃)
  • 審査期間:1〜3ヶ月
  • 許可取得の目標時期:卒業前

企業側は、留学生がスムーズに入社できるよう、適切なタイミングでサポートすることが求められます。

③在留資格変更申請の手続き

申請手続きの流れは以下の通りです。

  1. 企業と留学生が必要書類を準備
  2. 出入国在留管理庁へ申請
  3. 追加書類の提出(必要に応じて)
  4. 許可が下りると、新しい在留カードが発行される

企業は、留学生に必要書類を早めに準備させ、スムーズな申請をサポートすることが重要です。

在留資格変更申請に必要な書類

実際の申請に際し必要な書類を具体的に紹介します。

申請者(留学生)が準備する書類

  • 在留資格変更許可申請書
  • パスポートおよび在留カード
  • 履歴書・卒業証明書
  • 雇用契約書
  • 企業の採用通知書

受け入れ企業が準備する書類

  • 会社概要(登記事項証明書、決算書など)
  • 雇用契約書
  • 事業内容説明書
  • 申請理由書(職務内容と学歴の関連性を説明)

※ 在留資格の申請に伴う必要書類は申請する資格の種類や企業分類によって異なります。最新の情報は出入国在留管理庁公式サイトをご確認ください。

在留資格申請時の注意点と留意事項

以下のような注意点が一例としてあげられます。事前に確認したうえで申請をすると不許可等のリスク回避ができるでしょう。

  • 専攻内容と職務内容の関連性留学生の専攻が職務内容と関連していないと、申請が不許可となる可能性があります。
  • 申請書類の正確性と詳細な説明書類の不備があると審査が長引くため、正確に記入し、詳細な説明を添えることが重要です。
  • 審査期間とスケジュール管理審査には時間がかかるため、早めの申請とスケジュール管理が必要です。

在留資格変更申請が不許可となった場合の対応策

不許可通知の受領と対応

不許可通知を受け取った場合、理由を確認し、再申請の準備を行います。

再申請のポイントと専門家への相談

再申請では、専門家(行政書士など)に相談し、改善点を明確にして申請することが成功の鍵です。

まとめ:円滑な在留資格変更手続きのために

ここまで紹介してきた注意ポイントを見直し、社内での採用~入社のプロセスを確認・構築すると良いでしょう。また、在留資格の申請には企業と留学生の協力が必要不可欠です。コミュニケーションをしっかりと取りながら必要な書類を早めに準備することで、手続きの円滑化が可能になります。

適切な準備とサポート体制を整えることで、外国人留学生のスムーズな採用と在留資格変更を実現しましょう。

※ 最新の情報は出入国在留管理庁公式サイトをご確認ください。

株式会社TCJグローバルは、日本語教育における36年の実績を基に、国内外において日本語教育を軸とした人材育成に取り組んでおります。特にベトナムやネパールをはじめとする海外拠点において、日本語教育と日本語教師養成サービスの運営や日本への就労支援等、様々な活動を展開しております。また、外国人労働者を雇用されている企業様向けに、日本語教育コンサルティングや、ニーズに応じた外国人材のご紹介サービスを提供しております。ご相談やお問い合わせは、どうぞお気軽にご連絡ください。

著者紹介:田嶋由樹(人事職・ライター)
人材業界を経てグローバル企業での人事職を経験

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記事を書いた人

外国人材TIME編集部