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【意外とできていない】外国人向け求人票の書き方。応募が増える7つの実務手順

【意外とできていない】外国人向け求人票の書き方。応募が増える7つの実務手順

求人票を出しているのに応募が伸びない。採用できても、現場に入ったあとで「聞いていた話と違う」が起きる。この状態に心当たりはないでしょうか。

原因は人手不足そのものだけではありません。求人票に、候補者が判断するための材料が足りていないケースが多く見られます。

ここでは、外国人採用向けの求人票を現場運用まで見据えて組み立て直します。法令、文面、評価基準、募集チャネルを一本の流れで整理します。

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外国人求人票で最初に押さえるべき前提

外国人向け求人票は、在留資格で働ける範囲を守りながら、職務と条件を誤解なく伝える設計図です。ここが曖昧だと、応募前に候補者が離れます。

厚生労働省の公表では、外国人労働者数は令和7年10月末時点で過去最高を更新しており、採用競争はさらに激しくなっています。掲載するだけで応募が来る時期は終わりました。

出典 厚生労働省 令和7年10月末現在の外国人雇用状況の届出状況まとめ
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58413.html

前提1 職務範囲を先に確定する

会社紹介より先に書くべきは、入社後に何をどこまで担当するかです。担当業務、成果物、1日の動きが見えると、面接での認識ずれが一気に減ります。

  • 担当業務 顧客対応、帳票作成、検査工程など、作業単位で記載する
  • 成果基準 月間件数、品質基準、納期など、評価条件を記載する
  • 使用環境 使用機器、言語、シフト、現場体制を記載する

前提2 在留資格と業務の適合を明文化する

内定後に「この業務では就労できない」と発覚する事故は、求人票の書き方でほぼ防げます。想定在留資格と従事業務を必ずセットで示してください。

想定在留資格 求人票に書く項目 注意点
技術・人文知識・国際業務 業務内容、必要学歴、語学要件 単純作業中心の記載にしない
特定技能 分野、試験要件、支援体制 受入れ分野と業務内容の整合を取る
留学生アルバイト 就業時間、業務内容、勤務時間帯 資格外活動の時間制限を外さない

応募が増える項目別の書き方

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候補者が最初に確認するのは、会社の想いより働く条件です。職務内容、応募資格、給与、支援体制の順で具体化すると判断しやすくなります。

職務内容は1日の動きまで書く

職種名だけでは、候補者は自分に合うか判断できません。担当工程と業務比率まで書くと、応募段階でのミスマッチを減らせます。

  • NG 製造スタッフとして幅広い業務を担当
  • OK 自動車部品の目視検査60%、梱包20%、日報入力20%を担当
  • OK 入社後1か月は先輩同行、2か月目から単独担当

応募資格は測定できる条件で書く

コミュニケーション力が高い方という書き方は、採用側と候補者で解釈が分かれます。試験、経験年数、実務行動に言い換えるのが安全です。

項目 NG表現 修正文
日本語力 日本語が得意な方 JLPT N3以上、作業報告を日本語で記入できる方
実務経験 経験者優遇 同職種で1年以上の就業経験
PC操作 基本操作ができる方 Excelで日次入力、メール送受信ができる方

採用後のズレを減らすための実務メモ

面談で業務説明を読み上げるだけだと、実務で必要な聞き取り力は見抜けません。TCJでは口頭指示の理解と復唱まで確認し、配属後の指示不一致を減らしてきました。

給与欄は総額より内訳を優先する

月給25万円からという表記だけでは、候補者は生活設計ができません。基本給、固定残業、各手当、想定年収を分けて示してください。

  • 月給 300,000円
  • 内訳 基本給240,000円 固定残業60,000円 月30時間分 超過分別途
  • 想定年収 4,200,000円 月給12か月と賞与2回

支援体制は外国人向け項目を独立させる

福利厚生完備だけでは、候補者は中身を判断できません。就業支援と生活支援を分けて書くと、応募前の不安を抑えられます。

分類 記載例
就業支援 就労ビザの更新手続き費用を会社負担
生活支援 住居契約の同席支援 生活オリエンテーション実施
学習支援 入社後6か月の日本語学習支援

公開前に確認する法令チェック

この確認を外すと、応募が来ても採用手続きで止まります。公開前に、次の項目を必ず点検してください。

募集時の労働条件明示を満たす

2024年4月以降は、就業場所や業務変更の範囲など明示すべき事項が増えています。求人票と労働条件通知書の記載を一致させる運用が必要です。

出典 厚生労働省 令和6年4月から労働条件明示のルールが改正
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html

差別的表現を文面から除く

国籍限定や年齢限定に読める文言は避けてください。採用条件として示すべきなのは、属性ではなく業務遂行に必要な能力です。

  • NG 若い外国人を優先採用
  • OK 夜勤シフトに対応できる方
  • OK 日本語で安全指示を理解し復唱できる方

在留カード確認を選考フローに組み込む

在留カード確認を後ろに回すと、内定後に条件不一致が発覚しやすくなります。一次面接前の確認項目として固定してください。

法定明示項目を漏らさない最終チェック

求人票と労働条件通知書の不一致は、応募後の辞退と内定後トラブルを同時に生みます。公開前に次の項目を必ず照合してください。

確認項目 求人票記載例 確認ポイント
就業場所 本社営業所 神奈川県横浜市 異動の有無と範囲まで明記する
業務内容 配送計画に沿った運行 日次点検 報告入力 業務変更の範囲を書き切る
労働時間 休日 8時00分から17時00分 週休2日 シフト制は全パターンを併記する
賃金 基本給 固定残業 手当を分離 超過分支払いの扱いを明記する

募集チャネルを求人票と合わせて設計する

求人票の質が高くても、出す場所が合っていなければ応募は伸びません。チャネルごとに読者層が違うため、文面の調整が必要です。

チャネル 相性のよい職種 文面の調整ポイント
ハローワーク 製造、介護、外食 業務範囲と勤務条件を簡潔に明記
外国人向け求人媒体 全国募集職種 住居支援と日本語要件を先頭に記載
学校連携 新卒、アルバイト 成長機会と研修内容を具体化

やさしい日本語での書き換えを入れる

業界用語が多い文面は、読み取れないまま離脱されがちです。短文に分け、主語と動作がすぐ分かる語順に変えてください。

  • 修正前 製造ラインの工程改善を担い関係各所と折衝を実施
  • 修正後 工場の作業手順を見直します。現場メンバーと毎週打合せを行います。

業界別カスタマイズ日本語教育を求人票に組み込む

N3相当の人材を集めるだけでは、採用成果は伸び切りません。差が出るのは、企業ごとの現場業務に合わせて日本語要件を設計し、求人票に書き切れるかどうかです。

同じ職種名でも、現場で必要な日本語行動は企業ごとに違います。ここを具体化すると、応募の質と配属後の定着が同時に上がります。

分野 必要な日本語行動 求人票での記載例
物流 ドライバー 到着連絡 遅延報告 荷扱い指示の復唱 運行連絡を日本語で実施できる方
製造 作業標準書の読解 異常時報告 工程別の報告行動を実施できる方
介護 申し送り 記録 利用者対応 記録作成と口頭対応の要件を分けて記載

成果を出すための実装順序

最初に業務を分解し、次に必要な日本語行動を定義し、最後に面接評価と入社後教育へ接続します。この順で設計した求人票は、特定技能の他分野にも展開しやすくなります。

よくある質問

Q1 外国人求人票は英語版が必須ですか

必須ではありません。まず日本語版を読みやすく整え、応募が伸びない職種から英語版を追加する進め方が現実的です。

Q2 日本語レベルはどう書けばよいですか

JLPTの級だけでなく、現場で必要な行動を併記します。安全指示を理解して復唱できる、日報を日本語で入力できる、といった書き方です。

Q3 固定残業代はどこまで書く必要がありますか

金額と対象時間を明記し、超過分の支払い有無まで書く必要があります。候補者が手取りを見積もれる状態を作ってください。

Q4 在留資格の確認はいつ行うべきですか

一次面接前の書類確認で実施してください。最終面接後だと、内定取り消しに近い調整が発生しやすくなります。

Q5 応募は来るのに定着しません

求人票の段階で、業務の難易度と評価基準を具体的に書いてください。入社後支援を事前に明記すると、期待値のずれを小さくできます。

Q6 どこから直せば最短で成果が出ますか

最初に直すべきは、職務内容、応募資格、給与内訳の3か所です。この3点を具体化すると、応募段階の離脱と面接後の辞退が減ります。

まとめ

外国人求人票の成果は、文章のうまさより判断材料の具体性で決まります。職務範囲、在留資格、給与内訳、支援体制が具体なら、応募数と定着率は同時に改善できます。

最後は、募集チャネルに合わせた文面調整と公開前チェックの定着です。ここまで運用に落とせると、採用の再現性が上がります。

参考データ
出入国在留管理庁 令和7年6月末現在 在留外国人数
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00052.html

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記事を書いた人

外国人材TIME編集部