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【失敗しない】外国人採用の注意点| 成功のためのポイントと手順を徹底解説

【失敗しない】外国人採用の注意点| 成功のためのポイントと手順を徹底解説

「外国人を採用したいが、何を間違えると違法になるのかが怖い」——そう感じながら採用を進めている人事担当者は少なくありません。在留資格の確認を一歩誤れば不法就労助長罪、ハローワークへの届出を怠れば罰金、日本語能力を楽観視すれば現場が機能不全に陥ります。失敗は一箇所に限らず、法令・面接・受け入れ・定着の4つすべてにリスクが潜んでいます。

2024年10月末時点で外国人労働者数は230万人を超え過去最高を更新しました(厚生労働省)。需要が高まるほど、経験のないまま採用に踏み切る企業も増えています。その結果として現れるのが、採用後3ヶ月以内の離職や、不法就労状態の見落としによる行政指導です。

外国人採用で必ず押さえるべき注意点8つを法令・面接・受け入れ・定着の順に整理し、失敗パターンごとの回避策を体系化しました。37年以上にわたり外国人材の教育・育成に携わってきたTCJグローバルの知見をもとに、人事担当者が今日から動ける実務ガイドとして編んでいます。

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外国人採用が日本人採用と根本的に違う3つのこと

外国人採用において最初に認識しておくべき前提があります。日本人採用では問われない「就労資格の有無」「資格範囲内の業務制限」「各種届出義務」の3点が加わることです。

在留資格なくして雇用なし

外国人採用とは、在留資格という「日本で働ける範囲の許可証」を持つ人材を雇用することを指します。この資格の種類によって、従事できる業務が法律で定められており、資格外の業務をさせた時点で企業側も「不法就労助長罪」に問われます。「知らなかった」は免責になりません。

在留資格は現在29種類あり、就労に関わる主な区分は次の3つに整理できる。

区分 代表的な在留資格 就労制限
就労制限なし 永住者・定住者・日本人の配偶者等 業務内容を問わず就労可能
資格に応じた就労可 技術・人文知識・国際業務、特定技能、技能実習など 資格に定められた業務のみ
就労原則不可 留学・短期滞在など 資格外活動許可がある場合のみ週28時間以内

外国人労働者数230万人超でも採用失敗が多い理由

外国人労働者の受け入れ数は増加し続けているものの、採用の失敗(早期離職・現場不適応・不法就労の見落とし)は同時に増えています。原因は「採用数の増加」と「採用ノウハウの不足」が同時に進行しているためです。

外国人労働者数の推移(万人)

172.4万
2021年
182.3万
2022年
204.9万
2023年
230.3万
2024年

出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況まとめ」2024年10月末時点

注意点①〜③ 法令・手続き編

外国人材の定着率を高める4つの仕組みを体系的に学びたい方は、「定着を支える4つの仕組み(無料・全13P)」で実践方法を確認できます。

法令・手続きの誤りは、発覚したその瞬間から企業の信用リスクに直結します。確認が面倒だからと後回しにした結果、取り返しのつかない事態になるケースが後を絶ちません。

注意点① 在留資格の確認は「内定前」から始める

在留資格の確認は、内定を出す前の段階から着手する必要があります。面接時点では在留カードの提示を求めることができませんが、「就労可能な在留資格が確認できない場合は内定を取り消す可能性がある」旨を事前に候補者へ伝えておくことが実務上の鉄則です。

内定後は在留カードの原本を必ず確認し、以下の4点をチェックする。

  • 就労制限の有無:カード裏面の「就労制限の有無」欄が「就労不可」となっていないか
  • 在留期限:有効期限が切れていないか(更新中の場合は資格外活動許可の有無も確認)
  • 資格と業務の一致:予定業務が在留資格の許可範囲内に収まっているか
  • 偽造チェック:出入国在留管理庁が公開する在留カード等読取アプリで真偽を確認

不法就労助長罪は、意図的かどうかに関係なく問われます。「確認しなかった」「本人が就労可能と言った」も免責になりません。罰則は出入国管理及び難民認定法第73条の2により、3年以下の懲役または300万円以下の罰金です。

注意点② 雇用契約書・労働条件通知書は母国語で補足する

外国人労働者にも日本の労働関係法令は例外なく適用されるのが原則です。日本語しか用意しない雇用契約書は、後になって「内容がわからなかった」というトラブルの火種になります。厚生労働省は、外国語のモデル労働条件通知書を公式サイトで公開しており、これを用いて母国語での補足説明を行うことが推奨されています。

特に給与の控除項目(社会保険料・所得税)は、本人が理解していないと入社後の不満につながりやすいです。手取り額の計算根拠を入社前に口頭でも説明しておくことが、定着率を下げないための実務的な対処といえます。

注意点③ ハローワーク届出は義務。怠ると30万円以下の罰金

外国人を雇い入れた際、または離職した際には「外国人雇用状況の届出」をハローワークへ提出することが事業主に義務づけられている(雇用対策法第28条)。

  • 届出方法:雇用保険被保険者の場合は雇用保険の手続きと同時。非被保険者の場合は専用様式で届出
  • 届出期限:雇い入れ・離職の翌月10日まで
  • 罰則:届出を怠った、または虚偽の届出をした場合は30万円以下の罰金

注意点④〜⑤ 面接・選考編

面接・選考の段階で見落とすと、採用後に現場が機能しなくなる問題が2つあります。聞いてはいけない質問と、日本語能力の見極め方です。

注意点④ 面接でやってはいけないNG質問6選

採用選考において、国籍・出身地に関係なく人権を侵害する可能性がある質問は禁止されています。外国人候補者への面接では、特に次の6項目に注意が必要です。

  • NG①:宗教・信仰(「お祈りはいつしますか」「豚肉は食べられますか」)
  • NG②:政治的信条・支持政党
  • NG③:本国の家族構成・親の経済状況
  • NG④:出身地域や民族(「どの民族ですか」)
  • NG⑤:配偶者・子どもの有無(日本人候補者にも同様に不可)
  • NG⑥:帰化・国籍変更の意思

宗教や食の制限について確認が必要な場合は、採用後に「職場での配慮をどう整えるか」を本人と話し合う形で対応します。選考段階でなく、内定後の雇用条件の確認として行うのが適切です。

注意点⑤ JLPTより「実務で使えるか」を面接で見る

JLPTはリーディングとリスニングの試験であり、スピーキング(話す力)を評価しません。N2を持っていても現場で指示が伝わらないケースは珍しくなく、「N2取得者を採用したが現場で全く話せなかった」というミスマッチはこの点から発生しています。

面接での日本語能力確認には、次の3点が有効です。

  • 定型文でない質問:「今日どうやってここまで来ましたか」など、準備していない答えを引き出す
  • リピーティング:こちらの指示をそのまま繰り返してもらい、聴解力を確認する
  • 「わかりません」が言えるか:わからないときに正直に言える環境かを確かめる(現場でのミス防止につながる)

TCJグローバルでは、日本語教師資格保持者が独自の「Can-Doアセスメント」を用いて「業務で何ができるか」を可視化しています。たとえば「安全指示を聞いてその通りに動けるか」「図面を読んで質問できるか」といった実務文脈での評価です。資格証明書だけで判断しないことが、現場ミスマッチを防ぐ最短経路になります。

よくある失敗パターン3選と回避策

現場で繰り返されてきた失敗には共通のパターンがあります。次の3つは特に頻度が高く、かつ事前対策で防げる内容です。

失敗パターン1:在留資格の業務範囲ミス

よくある状況

「技術・人文知識・国際業務」で採用したエンジニアを、人手が足りないからと製造ラインの単純作業に配置しました。

原因

在留資格の「業務範囲内」という制限を、採用担当者だけでなく現場管理者も認識していませんでした。

回避方法

  • ・ 採用時に「この資格でできる業務・できない業務」を現場管理者にも書面で共有する
  • ・ 異動・業務変更の際は在留資格の範囲内かを人事が必ず確認するフローを設ける
  • ・ 範囲外の業務が必要になる場合は在留資格変更許可申請を先に行う

失敗パターン2:日本語力を過信した現場配属

よくある状況

「JLPT N2取得済み」を確認して採用しましたが、現場で安全指示が通じず、設備操作のミスが連発しました。

原因

JLPTは読み書き・聴解の試験であり、業界特有の専門語や口頭指示への対応力を測定していません。

回避方法

  • ・ 面接で定型外の口頭質問と指示のリピーティングを実施する
  • ・ 入社前研修で現場用語(KY活動・養生・移乗など業界固有語)を事前に教える
  • ・ 最初の1〜2週間は日本人先輩が隣について実務を確認する期間を設ける

失敗パターン3:入社後3ヶ月以内の早期離職

よくある状況

採用コストをかけて採用したが、入社から3ヶ月以内に退職。退職理由は「職場に馴染めなかった」「生活面の不安を誰にも相談できなかった」。

原因

採用して終わりになっており、入社後の生活サポートと職場コミュニケーションが設計されていなかった。国内採用者の採用コストが50〜80万円程度に対し、外国人材の採用コストは国内在住者で80〜100万円、海外在住者で100〜150万円前後とされており、早期離職はコスト面でも打撃が大きい。

回避方法

  • ・ 入社後1ヶ月は月1回の定期面談を設け、生活上の困りごとも吸い上げる
  • ・ 銀行口座開設・住民登録など生活基盤の整備を入社前に支援する
  • ・ 相談できる窓口(社内担当者や登録支援機関)を入社時に周知する

注意点⑥〜⑦ 受け入れ・定着編

採用した外国人材が「戦力」になるかどうかは、入社後の受け入れ設計で決まります。法令を守れていても、現場の受け入れが機能していなければ早期離職は防げません。

注意点⑥ 現場の日本人社員への事前説明を省かない

外国人材を受け入れる前に、一緒に働く日本人社員へのオリエンテーションを実施することが定着率に直結する。「急に外国人の同僚が来た」という状況では、日本人側も戸惑い、コミュニケーションが避けられる環境が生まれやすい。

事前説明では「やさしい日本語(短文・具体語・能動態で話す)」の使い方と、文化的な背景(祈祷の習慣・食事制限・年功序列への認識の違い)を共有しておくと、現場トラブルが大幅に減る。

注意点⑦ 「報連相をしない」ではなく「報連相の意味を教えていない」

外国人社員が問題を報告しない・相談しないのは「やる気がない」からではなく、「なぜ報告するのかを教えられていない」ことが多い。多くの国では、問題が起きたら自分で解決するのが当然とされており、上司への報告は「能力不足の告白」に見える場合がある。

「なぜ報告が重要か」を入社研修で説明することが、現場ミスの未然防止につながります。「日本では報告することが評価される行動です」という文化的な前提を言語化して伝えることが重要です。

外国人材の採用設計から定着まで、まとめて相談できます

在留資格の確認方法、日本語力の見極め、受け入れ後の教育設計——TCJグローバルは37年以上の日本語教育実績をベースに、採用から定着まで一気通貫でサポートします。

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注意点⑧ 採用後の教育設計が定着率を決める

採用した外国人材を戦力として定着させられるかどうかは、入社後の教育設計の質で決まります。採用プロセスが正しくても、入社後のフォローが「現場任せ」では早期離職を避けられません。

入社前から始める日本語研修が定着率を変える

入社前研修として日本語学習をスタートさせることで、入社後の現場適応スピードが上がります。特に効果が高いのは「業界固有の現場語」の事前習得です。建設業なら「KY活動(危険予知活動)」「養生(保護のための覆い)」、介護なら「移乗(患者の移動支援)」「見守り」など、一般の日本語学校では教えない用語が現場では飛び交います。

TCJグローバルの業界特化型日本語教育は、文科省の認定を受けた外国人材教育プログラムとも連携しており、建設・介護・外食などの業界別カリキュラムで現場語を入社前に習得させることができる。これにより「採用はできたが現場で通じない」という問題が起きる確率を大幅に下げられる。

入社後6ヶ月間の継続支援が定着の分岐点

入社後の定着を左右するのは「最初の6ヶ月」です。この期間に日本語学習を止めてしまうと、業務上のコミュニケーション能力が伸び悩み、職場での孤立感も深まりがちです。継続的な学習環境を整えた企業ほど、定着率で優位に立てます。

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在留資格別・採用の注意点まとめ

採用する在留資格によって、確認すべき注意点が異なります。代表的な3区分を整理しました。

在留資格 就労範囲 採用時の主な注意点
技術・人文知識・国際業務(技人国) 専門的・技術的業務のみ。単純労働は禁止 採用職種と学歴・職歴の合致確認。職種変更時は資格変更申請が必要
特定技能1号 対象16分野内の業務のみ 技能試験・日本語試験の合格確認。登録支援機関または自社支援(2年実績要件)の選択が必要
留学生(資格外活動許可あり) 週28時間以内(長期休暇中は週40時間以内) 就労時間の管理が企業の責任。超過は不法就労になる。卒業後は資格変更申請が必要

使える助成金と申請の注意点

外国人採用に関連する助成金は複数あるが、「知らなかった」では取り逃す。特に利用頻度が高い2つを押さえておく。

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)

外国人労働者の職場定着を目的とした助成金です。通訳費・日本語研修費・相談窓口設置費などに充てることができます。支給額は対象経費の最大75%(上限57万円)。申請には就業規則の整備と事前の取り組み計画書の提出が必要なため、採用前から準備を始めることが条件を満たす近道です。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

有期雇用で採用した外国人材を正社員に転換した場合に支給される。中小企業の場合、1人あたり最大80万円(2025年時点の目安)。外国人材を有期雇用から始め、戦力として育てた後に正社員化するルートで使いやすい。在留資格の有効期間内に転換できることが条件の一つになるため、在留期限の管理と併用して計画する。

よくある質問

Q1. 外国人採用で最初に確認すべきことは何ですか?

A. 在留資格の種類と有効期限の確認が最初の一歩です。在留カードの原本を確認し、「就労不可」でないこと、業務内容が資格範囲内であることを必ずチェックしてください。確認を怠ると不法就労助長罪(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)に問われるリスクがあります。

Q2. 外国人採用でハローワークへの届出は必要ですか?

A. 必須です。外国人を雇い入れた際、および離職した際には「外国人雇用状況の届出」を翌月10日までにハローワークへ提出する義務があります(雇用対策法第28条)。届出を怠ると30万円以下の罰金の対象となります。

Q3. JLPT N2があれば現場で通用しますか?

A. JLPTだけでは判断できません。JLPTはリーディングとリスニングの試験のため、話す力は測定されません。面接では定型外の質問や指示のリピーティングを行い、実際の口頭コミュニケーション能力を直接確認することが重要です。業界固有の現場語(建設・介護など)については、入社前研修で補う体制が必要です。

Q4. 外国人採用で使える助成金はありますか?

A. 「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」では通訳費・日本語研修費などに対して最大75%(上限57万円)の助成が受けられます。また、有期雇用から正社員に転換した場合は「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」も使えます。いずれも事前に計画書の提出が必要なため、採用を決める前から準備を進めておくことが条件を満たす近道です。

Q5. 採用した外国人材が3ヶ月以内に離職する原因は何ですか?

A. 最も多い原因は、入社後のサポート不足と職場での孤立感です。生活面の相談窓口がない、日本人社員とのコミュニケーションが成立しない、報告・相談の文化的背景を説明されていないといった状況が重なった結果として早期離職が起きます。入社後1ヶ月は月1回の定期面談を設け、業務だけでなく生活面の困りごとも吸い上げる体制が定着率を高めます。

Q6. 留学生をアルバイトで雇う際の注意点は?

A. 在留カードに「資格外活動許可」があることを確認したうえで、週28時間以内の就労制限を厳守してください。長期休暇中は週40時間まで延長できますが、管理は企業の責任です。上限を超えた時点で不法就労となり、企業も処罰対象になります。タイムカードや勤怠システムで時間管理を徹底することが必須です。

まとめ

外国人採用の注意点は、大きく「法令・手続き」「面接・選考」「受け入れ・定着」「教育設計」の4フェーズに分かれます。在留資格の確認とハローワーク届出は義務として押さえ、面接での日本語力評価は資格だけに頼りません。入社後の現場受け入れと継続的な教育支援が、採用コストを回収できる定着率につながります。

どの注意点も、事前に知って準備すれば防げるものばかりです。採用する前に確認・設計しておくことが、外国人採用を成功させる唯一の方法といえます。

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記事を書いた人

外国人材TIME編集部